あらすじ/概要
実務未経験から情シスに転職して約二ヶ月。
従業員約300名規模、都内に2拠点、地方に4拠点の会社(非IT業種)で上司と2名体制。
人員追加に伴うPC購入に合わせ、Office365のライセンスを追加しようとしたところ、見積を見てみると、ある違和感を感じたのであった。
こんばんは、ばーふぃんです。
以前に、Office365の記事について書かせていただきました。
前回は、ライセンス違反に加担する危機に晒されましたが、無事回避し、あれから社員が増えた際には、基本的にOffice365のライセンスを割り当てて各々インストールさせる運用にシフトしていっています。
既存PCにボリュームライセンスをインストールしているユーザには、2020年頭に控えているWindows10移行でPC交換と共に、ボリュームライセンスからOffice365へ切り替えていくようにしていきたいなあなんて考えたりしているところです。
さて、そんなOffice365のサブスクリプションですが、契約期間中にライセンス追加するために見積を取得したところ、不可解であり、確認をしていくと、ライセンスの有効期限がややこしい仕組みであることが分かったため、共有のために投稿したいと思います。
契約期間中のライセンス追加なのに、見積金額が1年分
よくある年間契約のライセンスものだと、契約期間中の契約をした場合の見積は、月額×有効期限(更新日)までの残月数となるケースが多いかと思います。
例:2017年4月1日から2018年3月31日の契約期間である場合、2017年10月1日にライセンス追加をした場合、2017年10月から2018年3月31日までの半年分の見積となる
しかし、Office365のライセンス追加の見積を取得したところ、見積金額は1年分の金額が記載されいていたのである。
ん??
ということで、営業担当者に「この見積おかしくない?」と問い合わせてみると、おかしいのは自分であることに気付いた。
ただ、話が若干ややこしい(自分的には)ので、自分でも図解してみないときちんと理解をすることが出来なかったのである。
ライセンス有効期限は毎回再計算される
Office365ではライセンス追加時に、全ライセンスの残月数合計が按分され、ライセンス有効期限が再計算されるというのである。
少し複雑(何度でも言うが自分的には)なので、どういうことか、分かりやすい数値で例を挙げてみる。
2017年4月1日から2018年3月31日の契約期間(5ライセンス)で、2017年10月1日に5ライセンスを追加した場合、
先に購入していた5ライセンス分は残り6ヶ月のため、5ライセンス×6ヶ月
後から追加購入した分は、購入時点では丸々1年間残っているため、5ライセンス×12ヶ月
5×6+5×12=90ヶ月
が全ライセンスとしての残月数合計となる。
これを全ライセンス数の10で按分すると、
90÷10=9ヶ月
となるため、ライセンス有効期限は、全10ライセンス共通で2017年10月1日から9ヶ月後の2018年6月30日に自動再計算されるのである。
先に購入していた5ライセンスは、当初の有効期限2018年3月31日から3ヶ月間延長され、
後から購入した5ライセンスは、当初の有効期限2018年9月30日から3ヶ月短縮されたという扱いになる。
つまり、見積に記載されていた1年分の金額というのは、
後から購入した5ライセンスの2017年10月1日から2018年6月30日の分と、
先に購入していた5ライセンスの2018年4月1日から2018年6月30日までの延長分、
これらを合計した分が1年分という計算になるのである。
これが2017年10月1日に25ライセンスを追加した場合であれば、
(既存5ライセンス×6ヶ月+追加25ライセンス×12ヶ月)÷全30ライセンス=11ヶ月
となり、全ライセンスの有効期限は2018年8月31日となるのである。
(既存ライセンス数×残月数+追加ライセンス数×12ヶ月)÷追加後の総ライセンス数=次回有効期限までの期間
という方式が成立するわけですね。
今回は、分かりやすい数値で例を出していますが、実際の実務では追加タイミングが月中であったり、追加数も細切れだったりするので、ここまで綺麗な区切りでの有効期限とはならないであろう。
そのため、ライセンス更新の時期をサービス毎に管理している場合は、Office365の場合はちょくちょく更新日が変わっていくため、注意が必要である。
まとめ
今回は、Office365のライセンス有効期限と契約期間中のライセンス追加の関係性について触れてきました。
結局は、いつ発注しようが1年分の費用を取られるということなんですよね。
ロジックが分かってしまえばなんてことはないんですが、自分含めライセンスものは契約期間中にライセンス追加をしたら既存のライセンスの有効期限に合わせられるのが当たり前だと思っていたので、最初少し混乱しました。
まあ当然のことではありますが、一応ユーザが損をしないように出来ているということですね(一部だけ短期間だけ使用したいみたいな場面には不向きかもしれませんが)。大変勉強になりました。