未経験者の情シスの転職について考えてみたお話

概要/あらすじ

実務未経験から中小企業の情シスに転職し、数年間で良くも悪くも様々な経験を経て、この4月から転職しとある大企業の情シスへ転職。

新たな戦場の幕開けとなった。

こんばんは、ばーふぃんです。

この時期は、どこの会社でもどの職種でも新卒社員の受け入れや研修等で、バタバタするのではないでしょうか。

4月というのは、年度のはじめとしている企業も多く節目になるため、新卒だけでなく中途入社も比較的多くなりやすい時期でもあります。

情シスはPCの準備やシステムアカウントを用意したり、セキュリティの研修に駆り出されたりといった業務が増えることが多いかと思います。

そんな私も中途入社で今の会社へ入社しています。今でこそ基本的なことは当たり前に分かり(つもり)ますが、未経験から今の仕事をしています。

今回は、未経験だけどこれから情シス(社内SE)の職種に転職をしたい人のために、経験を元にどんなことをすれば情シスへ転職出来る可能性があるのかをお話ししたいと思います。

ただし、それなりに年代が若いということが前提になるので、30歳以上の方は、よほどアピール出来る武器やポートフォリオがない限りは、未経験からの情シスへの転職は難しいと思っていただいた方がいいです。あるとしても、PCのセットアップ要員といった作業系からのスタートで、そこから先のキャリアアップは自分とその会社次第です。

情シスという職種について

情シスの職務と使命について

まず、情シスという職種についてお話しします。

情シスというのは、情報システムの略です。社内SEなんて呼んだりもしますが、やることとしては、ざっくり言うと会社のIT環境の面倒を見る職種です。

主な業務内容は、以下のような感じです。

  • システムの運用、保守、メンテナンス
  • ヘルプデスク、サポートデスク
  • 社内システム開発
  • ITサービスの導入
  • IT資産の管理
  • 社内ネットワークの管理運用
  • セキュリティ対策

等々。

どの業務をやることになるのか、ということですが、大企業であれば役割ごとに明確に部門が分かれていることが多いですし、中小企業であれば一人で全部やっているようなところもあります(個人的にはオススメしません)。

まあ色々ありますが、個人的に共通して言える使命は一つだと思っています。

それは、

ITを通じて自社の社員(仲間)のパフォーマンスを最大化し、それらを安定して使用出来る環境を整えること

です。ちょっと先走りますが、このフレーズは結構就活でも使えると思いますw

RPGでいうと、お金を稼いでくる営業が戦士だとしたら、情シスは僧侶や魔法使い等の補助役といったところでしょうか。

と、かっこよく書いていますが、当然決して簡単な仕事ではありません。

社員が普段業務しているIT環境(サービス)は、社員から見れば「使えて当たり前」のものです。

一方で、情シスは社内の人たちにITサービスを提供している立場です。その「使えて当たり前」のサービスがもし使えなくなろうものなら、社内からクレームを浴びることになります。

もし勤務時間中にいきなりメールが使えなくなったら「ふざけんな」と思いますよね?

これを社内ではなく一般的なサービスに置き換えて、もし大好きなスマホゲームアプリがいきなり使えなくなったら「ふざけんな詫び石出せ」と思いますよね?

そういうことです。

会社の規模が大きくなればなるほど、サービスが止まることによる業務影響、ひいては事業の機会損失にも繋がりかねません。結構プレッシャーのある仕事なのです。

情シスの転職市場について

さて、ここまでは情シスという職種についてあれこれ書いてきましたが、では実際に転職するときに市場はどのような感じなのでしょうか。

はい、一言ではっきり言って、人気の職種です。結構ハードル高いと思います。

何故か。

先ほど、情シスは「社内の人たちにITサービスを提供している立場」であると言いました。

そう、顧客は自社の社員なのです。

一般的にいうSIerと呼ばれる企業で働くITエンジニアの人たちは、基本的には社外の企業が顧客となり、そこにITサービスを提供します。

もしサービスが止まろうものなら、納期が遅れようものなら、それはそれは大変です。

クレーム電話やメールの殺到、場合によっては損害賠償、取引の打ち切りなんてことになるかも。

IT土方と言われるような下請け企業ほど無茶な要求を元請けから下され、納期間近は徹夜続きなんてことも・・・IT業界の闇ですね。

その点、社内SEというのは、このIT業界のピラミッドでいうところの頂点にあたる発注者の位置付けです。

やはり客という立場はいいものなんですよね。これが一番の人気の理由だと思います。

そして顧客は同じ社内なので、万一障害が起きても・・・納期が遅れても・・・最悪怒られて済んでしまうのです(かといって、障害起こしてもいいや、納期遅れてもいいや、なんて考えは絶対に持たないようにしてください)

SIerで絞られ働き疲れた人たちが休息を求めて情シスに転職したがる、なんていう人も実際にはかなりの数いることでしょう(情シスに転職したからといって休息になるという保証なんてないんですけどね)。

そう、このように情シスの転職市場ではライバルは大半が経験者です。経験者たちはSIer時代の技術的な経験や得たスキルを武器にしてこの市場に臨んできます。

その経験者たちを押しのけて採用されなければ行けないので、未経験からの転職はより一層ハードルが高いと言えるでしょう。

未経験者の情シスへの転職活動戦略

ここまで辛辣なことを書いてきてしまいました。しかし、これが現実です。

じゃあどうすりゃいいんだよ、と思われることかと思います。

大丈夫です、未経験でも勝機はあります。ただし、現実的な方法しか書かないので、厳しい見解もありますのが、覚悟してください。

転職活動の準備

転職サイト登録

まず、転職サイトへ登録をします。どの転職サイトへ登録するかはお好みですが、個人的に推奨しているのは、未経験職種への転職は、エージェントを使わないことです。

転職エージェントは、いわば営業のようなものです。彼らも求職者の転職を成功させたい(とにかく入社へ漕ぎつけたい)のです。

そうなると、より求職者の転職確度が上がるのは、経験職種への職種です。大半のエージェントは、未経験職種への転職よりも、経験のある職種への転職を勧めてくるはずです。

なので、エージェントは使わず、自分で転職サイトから募集を探して転職活動を進めていくようにしましょう。

自己アピール/職務経歴書

自己アピールや、職務経歴書は、転職活動において非常に重要です。

企業の人事も時間が有限なのでは応募者全員と面接なんてしていられません。

そのため、面接する人を書類で絞り込んでいきます。

経験者は、ここに過去の経験や持っているスキルを書けますが、未経験者はなかなか書けないでしょう。

情報系の資格を持っているとか、プログラミングで作ったものがあるとかなら、それをアピールするといいでしょう。

企業としても、未経験者を採用するのはリスクなので、資格は相応の知識を持っている証明にもなるため有利に働くこともあります。

IPAの公式資格であるITパスポートは、そこまで難易度も高くないため、転職活動を始める前に取得に挑戦してみてもいいかもしれません。

資格もポートフォリオもない場合、自己アピールを充実させるしかないでしょう。

情シスは、自分が主導して社内の関係者と一緒に仕事を推し進めていくことが多いため、有利に働きやすい強みは、

  • 周囲を巻き込んで仕事を進めてきた経験や協調性
  • 自分がリーダーの役回りとなって何かを推進してきた経験や主体性
  • コニュニケーション力
  • 問題解決力

等をアピール出来るようなエピソードがあると、ワンチャン土俵に乗ることが出来る可能性もあります。

企業選びと応募

いきなり厳しいことを言いますが、まず、大企業は諦めてください。中途は未経験の時点で書類で弾かれる可能性が高いです(そもそも未経験可としているところがまずないと思われ)。

中小企業であればチャンスはあります。そもそもこの職種は未経験可の募集が少ないのですが、タイミングがいいとたまにあったりします。

ただし、未経験可にしているのは、それなりに理由があります。

応募数が少ないからです。応募が少ないのは、条件面でよくなかったり、求人内容に魅力がないケースが多いです。

それを覚悟して応募に臨む必要があるということを、念頭に置いてください。

そして、未経験から情シスに転職する場合は、その会社を踏み台にする、つまりもう一回転職する前提で臨むことを個人的には奨めます。

もし未経験で入った会社で良い経験を積むことで、次の転職でステップアップを狙うことも出来るからです。私は現にそうしました。冒頭に書いている通りです。

求人選びの基準は基本的には一般的な転職活動と同じですが、業務内容はよく見ておきましょう。

中小企業だと、中には社内SEの求人を謳っていても、ヘルプデスクやキッティング、総務的な業務もやるようなこともあったりします。所謂便利屋さんみたいな立ち位置ですね。

こういうところだと、キャリアに役立てられそうなスキルを身に付けられず終わってしまうこともあり、次のキャリアアップが詰んでしまう可能性もあります。まあ間口広げて応募するだけしておいて面接で聞いてもいいんですけどね。

面接

さて、応募をして書類が通れば、いざ面接になります。

基本的な対策は、一般的な転職活動と一緒です。

  • 転職理由
  • 志望理由
    • 何故この業界なのか
    • 何故この会社なのか
    • 何故この職種なのか
  • 活かせる強み(スキル面が厳しければ、上述したようなこれまでの仕事での取り組みをアピールしましょう)
  • 入社してどんなことをしたいか
  • 将来どんな人材になっていたいか

これらに一貫性があれば平気です。

スキルでのアピールが難しい場合は、特に企業研究は怠らずに熱心をアピールしましょう。

情シスで未経験応募者として面接で確認(質問)したいことは、大きく以下の通りです。

  1. 採用されたとして、配属される部署は何をしている部署なのか
  2. 将来的にどんな仕事を任せてもらえるか
  3. 何人体制か
  4. 求められるスキルや知識はどんなものか

これらの質問をする目的としては、自分のキャリアアップに繋がる職場になるかどうかを見極めるかためです。

採用されたとして、配属される部門は何をしている部署なのか

上述したように、企業によって分野ごとに部門が分かれているケースもあれば、一つの部門で全部やるというケースもあります。

前者の場合は、未経験だと恐らく最初はPCキッティングやヘルプデスクといった業務をやる部門に配属される可能性が高いと思うので、将来的に希望を出せば異動出来る職場なのかは聞いておきましょう。

但し、「どんなことに興味があってどんな部門に異動したいのか」と質問返しをされる可能性があるので、ちゃんと答えは用意しておきましょう(ネットワーク系に特化したいとか、開発やりたいとか)。間違ってもIT部門以外の答えは言わないようにしてください。一貫性がなくなり不採用になります。

逆に、IT部門ではなく総務部門の一角の位置付けだったりすると、地雷の可能性が高いです。恐らく何でも屋さんになりやすいパターンでしょう。

後者の場合は、この後説明する、「何人体制か」が重要です。

どんな仕事を任せてもらえるか

これは入社後にまずどんな仕事から始めるのかよりも、将来的にはどんな仕事を任せてもらえるようになるのか、という観点での質問です。

上述の説明と若干被りますが、未経験の場合、恐らく最初はヘルプデスクやPCのキッティングといった業務からスタートすることになるでしょう。

これらはあまり潰しが利きにくい業務なので、これらが身に付いた後にどんな仕事に携われ、どんなスキルを身に付けられるのかを確認しましょう。

社員のスキルアップを支援することも企業がやるべきことです。ここに力を入れていない企業は競争力があるとは言えないので、グイグイ聞いてしまっていいです。この質問にちゃんと答えられない会社は地雷の可能性があります。

募集者と応募者は対等です。但し、もちろん失礼のない聞き方をするよう気をつけてください。

逆に、「将来的にこんなことをやりたいと思っているんですけど、御社ではそれは可能ですか?」という聞き方をしてしまってもいいでしょう。

こうすることで、ちゃんとビジョンを持っているんだという印象を与えることが出来ると思います。

何人体制か

これは、一つの部門で全部やるというケースの場合に特に確認したい項目です。

この質問に対し、1人とか2人と返ってきたら、個人的には地雷の可能性が高いと思っています。

企業規模にもよるので一概には言えないですが、まずその人数しか情シスの人間がいない時点で、その会社はITに力を入れていないということが垣間見えます。

所謂1人情シスが許されるのは、せいぜい従業員規模50名までといったところでしょう(個人的な感覚ですが)。

また、所謂1人情シスは、属人化の温床です。手順や構成といったドキュメントは形としてなく、全て脳内です(皆んなが皆んなそうではないのでしょうが)。

そうなった時に、新たにあなたが新戦力として加わった際、業務を教えたり引き継いだりするのに非常に効率が悪いです。

そして部門として本来やるべき業務に手が回らなくなり、自分のスキル取得も遠回りになります。

ただ、1人情シスや少人数は、自分たちだけで社内のIT環境を全て掌握出来るので、それなりに好き勝手出来るというメリットもあります。ある意味神になれるわけです。

収入はあまり見込めないかもしれないですが、まったりのらりくらりと働きたいという人にはありな選択肢かもしれないですね。

求められるスキルや知識はどんなものか

これは情シスに限った質問ではないかもしれませんが、入社後のイメージをつけるために聞いておきましょう。やる気があるアピールにもなりますし、自分が入社後にどんなスキルが身に付けられそうかを測るための質問にもなります。

 

その他にも、応募した企業の事業内容や戦略に合わせた質問が出来ると、技術力がなくてもビジネス目線で考えられる人材なんだと判断してくれることもあります。情シスは技術面も大事ですが、事業目線からIT戦略を企てたりする人材も必要なので、そういった路線を目指している人には是非おすすめです。