情シスの予算取りの流れのお話

情シスの予算取りのお話

概要/あらすじ

実務未経験から情シスに転職。

従業員約300名規模、都内に2拠点、地方に4拠点の会社(非IT業種)で上司と2名体制。

入社してから2ヶ月で上司への不信感がかなり高まる中、ベンダーと上司の会話の中で本当に恥ずかしい思いをすることになった。

その内容とは・・・

こんばんは、ばーふぃんです。

現在、私と上司の2名体制で情シスの部署が運営されているのですが、情シスに限らずマネージャーの力量がそのチームを大きく左右するんだなと改めて思ったことをお話ししたいと思います。まあ当たり前のことなんですけどね。

予算取りの流れについて

さて、先日ベンダーさんとお話しをしている時に、こんな会話がありました。

前提として、私がいる会社は9月決算です。

ベンダー「来期はどんなことやられるんですか?」

上司「特に決めてないですね」

ベンダー「予算取りとかはしてるんですか?」

上司「予算のこととかは分からないです」

もう本当に恥ずかしい・・・きっと責任者であるという自覚とか全く無いんだろうなと確信しました。

10歳年下の私でもある程度分かるのに。

基本的には期が変わる前にはきちんと部署ごとに予算取り(次年度はいくら使ってもいいという許可をもらっておく)をしておき、それに合わせて翌年度の事業計画(年間通してどんなスケジュールでどんなことをやるか)に落とし込んでいくということをやっていきます。

これは情シスに限らず、他の部署でも基本的な流れはほぼ同じなはずです。

営業ならクオーター毎にいくら売り上げるとか、経理ならいくらコスト削減するとか、総務なら法案に対応するとか福利厚生増やすとか、まあ適当に書いてますが、ここがはっきりしていないと、その年の終わりに部署がやるべきことをちゃんと達成出来たのかが分からなくなっちゃいますよね。営業の予算なんかは分かりやすい例かと思います。

というわけで、過去私がいた会社の例ですが、どんな流れで予算取りと事業計画を策定していたかを簡単に書いていきます。

これが正解というわけではないので、やったことない方はこんな流れもあるんだと参考程度にしておいてください。

  1. 経営方針をベースにして会社にとって何が必要であるかを考える
  2. 何をすればいいのか考える
  3. 情報収集をする
  4. 見積を取る
  5. 予算取りをする
  6. 事業計画に落とし込みをする

経営方針をベースにして会社にとって何が必要であるかを考える

基本的には、何をするにも会社の経営方針があってこその事業計画です。各部署のトップはこれを理解していないと次のステップに進めることが出来ません。出来たとしても、それは会社が求めていないただの自己満事業になります。

経営方針と照らし合わせ、今会社にとって何が必要で、それを達成するには何をしなければいけないのか、ということを考えなければいけません。

例えば、営業なら「会社をいつまでにここまで大きくしたいから売上と粗利がこれだけ必要」とか。

情シスなら「上場を見込んでセキュリティ強化が必要」とか。

大枠としてどんなことを取り組まなければいけないのかを固めていきます。

何をすればいいのか考える

何が必要であるかが固まったら、それを実現するためには何をしなければいけないのかを考えなければいけません。

営業で例えるなら、「会社全体でこれだけの売上が必要だから、営業一人の年間売上予算はいくら」とか、もっと細かくやるならKPIとして1日の営業訪問件数まで設定してしまう、とか。

情シスに例えるなら、「セキュリティ強化のためにファイアウォール入れる」とかね。

情報収集をする

何をすればいいのかまで固まったら、情報を集めます。

どんなサービスがあって、どれがうちに適していそうで、どれが安そうなんだろう、とか。

昔はどうしていたか知りませんが、今はインターネットでググって調べてみるとか、EXPOや展示会に行ってみるとか、付き合いのあるベンダーに相談してみるとかが一般的な情報収集方法かと思います。

見積を取る

予算を取るなら当然見積を取らないと、費用を把握出来ないですよね。

情報を集めたら、ベンダーに声をかけ、要件を伝えて見積を取っていきます。

予算取りをする

予算取りをする時の相手が誰なのかは会社によってくるかと思いますが(自分の過去いた会社は直で社長だったらしい・・・)、見積を取れたら「次年度はこういうことやるのでこれだけの費用を使いたいです」という打診をします。OK出ればプロジェクトとして立ち上げることになります。

会社によってはこのタイミングで決裁まで取ってたりするんですかね?自分がいたところは、この段階では概算ベースで伝えておいて、正式見積が出揃いベンダー選定まで終わった段階で正式決裁を取る、というやり方をしていました。

事業計画に落とし込みをする

次年度に何をするのかが決まったので、それをどんなスケジュールでやるのかを年間事業計画に落とし込んでいきます。

情シスのようなプロジェクトをメインでやるような部署であれば、簡単なガントチャートみたいなものに落としていくのが、ありがちな方法かと思います。

基本的には複数のプロジェクトが併行して動くようなことになると思うので、チームの人数を勘案してメンバーに負担が掛かり過ぎないスケジューリングをするようにしましょう(難しいんでしょうけど・・・)。

まとめ

ざっくりではありますが、こんな流れで予算取りと事業計画の打ち立てをやるんだというのを、その当時の上司に教わりました。この記事はその時のメモ引っ張り出してちょこちょこ自分の見解を加えて書いてますw

個人的に難しそうだなーと感じるのは最初と最後、経営方針をベースにして会社にとって何が必要であるかを考えると、事業計画に落とし込みをするなのかなと思いました。

それに比べ、今の会社の上司はこういうのを一切やろうともしてない。予算取りの額は分からないのではなく、自分で打診するものだっつーの。はあ

極め付けは、今使用しているサービスでランニングで発生している年間費用すらも全くしていない様子。

この話を機に、独自で動いてまずは固定で発生している年間ランニングコストだけでも洗い出してやろうと決めました。この感じだと絶対無駄だらけだと思ったので。頑張ろ。