目次
概要/あらすじ
実務未経験から情シスに転職。
従業員約300名規模、都内に2拠点、地方に4拠点の会社(非IT業種)で上司と2名体制。
いい加減自分の実績を作るため、グループウェアのG Suiteの導入を社内提案した結果、トライアルを進めることになったのだが。。。
こんばんは、ばーふぃんです。
以前の投稿で、クラウド型グループウェアのG Suiteを導入する社内提案をし、結果的にまずはトライアルをしてみようということになりました。
とはいえ当時が年末であったため、トライアルは年明けから始めようという話になりました。
今回は、トライアルをどのように進め、何をしたかについて書いていこうと思います。
誰をトライアル対象にしたのか
私がいる会社は、全体で300名程度の従業員数です。
とはいえ、いきなり300名全体に対してのトライアルを実施するということは、周知やそれに対する問い合わせの対応に稼働を取られてしまうため、現実的ではありません。
トライアルの期間も2週間しかありませんからね。
そのため、まずは最小規模でスタートしていく方法を考えました。
自分の環境で言うならば、本社機能の人達です(社長はじめ、経理、総務、広報等)。
小さい組織なので、この人達なら総勢でもせいぜい20人もいかない程度。しかも同じ事務所にいるので話を展開しやすい。
トライアルで何をしてもらったのか
一口にトライアルをするといっても、実際にどの機能を触ってもらうといったあたりを付けておかないと、グダグダになってしまいます。
自分はG Suiteの便利さを知って欲しい、体感して欲しい、という立場であったので、実際に社内導入後に使う機能をピックアップして、トライアルで使ってもらうようにしました。
クラウドメールのGmail
今ではおそらく誰もが使ったことのあるであろうGmail。
無料版はgmail.comのドメインで簡単にアカウントを作れ、昔ながらのキャリアメールとは違いデバイスを選ばず簡単にメールを使用することが出来るという点でお世話になっている人はかなり多いのではないのでしょうか。
スマホアプリもあり、UIの優秀さは皆さんご存知のことでしょう。
G Suiteでは、このGmailをgmail.comではなく独自ドメイン(会社ドメイン)で使用することが出来るという代物です。
G Suite Basic(ユーザーあたり600円/年)であれば容量30GB、G Suite Business(ユーザーあたり14,400円/年)以上であれば容量無制限という、これだけでも安過ぎるくらいの容量を備えています。
Gmailの優れいている点は、
- 容量が豊富
- 高速検索で必要なメールをすぐに探せる
- スマホアプリがあり使い慣れている人も多い
- クラウドのためPC環境とスマホ環境での設定(ラベルやフィルタ等)や既読未読等がほぼ同期される
等が挙げられるでしょう。
既存のメール環境もある中ですが、既存のメールサーバからGmailへの転送設定を掛けることで、併行運用を実施することが可能です。
Googleカレンダー
こちらも無料版でスマホアプリ等を使用して使ったことがある人も多いかと思います。
G Suiteは、”コラボレーション”ということに重きを置いており、カレンダーにもそのような機能が実装されています。
具体的には、作成した予定に他のユーザーも参加させたい時にユーザーを追加すると、そのユーザーには自動で招待のメールが送られます。
招待メールを受け取ったユーザーは、そこで参加する/しないの回答をワンクリックで行うことが出来、その回答も招待したユーザーに通知されるという便利なものです。
会議や打ち合わせの日程調整を全て自動で行えるということですね。
しかも、予定を入れる際に、招待したいメンバーが空いている時間帯を自動的に探してくれので、予定調整が非常に楽になります。(詳細は別の記事で)
それらの機能がなくとも、元々使用しているスケジューラが機能不全かつUIも悪ければ処理速度も非常に低いため、GoogleカレンダーのUIで使用するだけでももはや革命レベルでしたがw
唯一ネックがあるとすれば、元々使用していたスケジューラとGoogleカレンダーの併行運用となるため、スケジュールを二重に登録しなければいけないとう手間が発生するということくらいでしょうか。
こればっかりは仕方ないですね。
Googleドライブを使用したドキュメント共有
Googleドライブも個人で使用されたことがある人も多いと思います。
容量が15GBまで無料で使えるというかなり便利なものです。
こちらもメールと同様、G Suite Basic(ユーザーあたり600円/年)であれば容量30GB、G Suite Business(ユーザーあたり14,400円/年)以上であれば無制限の容量を備えています。
といってもいきなり全てのデータをクラウドに移行するというのは無理なので、まずやったことは、ドキュメント(Wordの代わりになるようなもの)を使用して会議の議事録を作成するということ。
このドキュメントやスプレッドシート(Excelの代わりのようなもの)は、複数人で同時編集を行うことが出来ます。
そのため、会議の際にはこのドキュメントを使用して、議題や決定事項を参加者が同時に記入していき、これをそのまま議事録としてしまうということが出来ます。
いちいち会議が終わった後に書記が議事録を清書して、参加者全員に「お疲れ様です、本日会議の議事録です」なんてバカみたいなこと(それは言い過ぎか)する必要なんてなくなるんですね。
幸い私がいる会社では本社部門の人たちはみんなノートPCを使用していたため、これを実現することが出来、かなり好評でありました。
Hangoutチャット
LINEの代わりのようなチャットツールです。
これの便利な点は、Gmail画面で使用することが出来るというところ、そしてこちらもスマホアプリがあるため、出先でも気軽に使用を出来る(裏を返せばどこにいても捕まってしまうのですが。。。)ことが挙げられるでしょう。
もちろんPCとスマホの内容は全て同期されています。
これがあれば、ちょっとした連絡はいちいち電話をせずこのチャットだけで解決することが出来ます。
実際にどのようにしてトライアルを実施したのか
では、それぞれの機能を触ってもらうためにどのように働きかけたのか。
- マニュアルの作成
- メール展開
- 個別攻撃
- 会議での活用、デモ
マニュアルの作成
まず、Gmail、カレンダー、ドライブ、これらはG Suiteの中でも3本の柱と言っても過言ではないと思っています。
そのため、これらに関する簡単なマニュアルを作成しました。
具体的には、ログインしてからどうやって開いて、どうやってメールを作成して、とかどうやって予定を入れて。。。とか。
さすがにこれ見て基本的な使い方が分からない人はいないでしょうレベルのものを作りました。
これを、最初の周知メールに添付して展開しました。
メール展開
最初は最小規模での展開であり、会議でも予め決まっていたことなのでここのハードルはあまり高くありません。
この期間でトライアルをやります、この機能を使ってください、使い方はマニュアル見てやってみてください、スマホアプリも入れてみてください。
これだけです。
個人攻撃
さて、ここからが問題です。
これだけ会議で決まっていても、そのうえでメール展開をしても、実際になかなか触ってくれないものです。
年末は忙しいって言うから年明けにしたんだろうが。。。と言いたいところでもありますが、みなさん通常業務があるのもまた事実。
こればっかりは仕方ないからいいや、ではなく幸いにも同じ事務所で働いている人達が対象だったので、ここからは個人攻撃です。
管理者からは各々のログイン状況が分かるので、まだ一度もログインしてない人には「すんません、この前メールした件、まだログインされてないみたいなんですけど。。。」と直接声かけ。
すると、「そもそも何これ?」なんて言われたりするんですね。え、あんたの上司から何も聞いてないの??
なんてことが当たり前にある会社、レベルが低いなあと嘆きながらも事情を説明していきました。
会議での活用、デモ
実際に一緒に触ったり、あるいは触っているところをデモで見せる、これがやはり一番有効なのかと思います。
会議では「みなさん使用感どうですかね?」と確認をして意見を吸い上げました。
大きな問題点はありませんでしたが、約1名Gmailに対しての苦情がすごかった。。。(ただの好き嫌いでしかなかったけど)
で、会議ではドキュメントを使用してその場で挙がった意見等を記入してそのまま議事録化。これが社長からの評価一番高かったです。多分元々知ってたんでしょうけど。
トライアル期間に併行して行なっていたこと
さて、みなさんにトライアルをしてもらっている間に、こちらでも他にやることがあります。
自分の中では、トライアルが完了したらそのまま導入を進めると言う展開になる前提で考えていたので、現在の最小規模からどのようにして会社全体に展開していこうか、といった流れやスケジュールをざっくり作成していました。
これをやっておけば、トライアルが終わって、社長から「じゃあこれ進めて」と言われた時に、「実は今こんな感じの段取りでこんなスケジュール感でやろうと思ってるんですよ」と即座に切り返すことができますからね。
まとめ
と、そんなこんなであっという間にトライアル期間も佳境を迎え、最終確認をしたところあっさり社長からGOサインが出ました。
正直、社長はこれやりたがってんだろうなーと取れる発言が導入提案以前からちょこちょこあったので、これは容易に想像出来ました。
ただし、全体展開するとコストアップになるため、少しずつの展開としていくこと、実際にメール等を業務で使用しない社員にはライセンス付与しないことが条件となりました。
次回以降は、実際に移行をするためにやったことやどんな流れで展開をしていったのかという計画について書いていければと思います。