目次
概要/あらすじ
実務未経験から情シスに転職。
従業員約300名規模、都内に2拠点、地方に4拠点の会社(非IT業種)で上司と2名体制。
上司が予算のことも何も把握していなかった(考えようともしない)ため、まずは今情シスに関わる年間のランニングコストがどれだけ掛かっているのか、水面下で情報収集をすることにした。
こんばんは、ばーふぃんです。
上司に対する不信感が日々強くなって来ている中、まずは現状把握をもっと深める必要があると感じ、年間でどれだけのランニングコストが情シスで発生しているのかを調査することにした。これが分からないと予算取りなんて出来るわけないですからね。
基本的に私がいる会社では、情シスに関係する請求書は上司が確認をしてから経理へ回すようになっています。
が、きっと内容なんてろくに確認せずにただ横流ししているだけなんでしょうけどね。
私がやったことは、極めてシンプルです。
経理から請求書の情報を片っ端からかき集める
上司に見せろと言っても「何で?」とか言われてめんどくさくなりそうだったので、水面下で動くことを選びました。
経理にはちゃんと理由を話し、直近1年間の請求書のコピー全てを取得しました。それはすごい枚数でしたw(200は超えてましたね)
さて、情報をかき集めたら、あとはそれをまとめるだけです。
項目名と項目ごとのランニングコストをデータに落とし込む
私はとりあえずExcelでやっちゃいましたが、この方法自体な何でもいいと思います。
請求書を1枚1枚確認して、サービス名と掛かっている費用を月ごとにExcelに落とし込んでいきました。
※今回は、PC購入といったショットで発生する一時金は一旦別のところに記入し、毎月ないし年額で発生しているランニングコストのみをまとめています。
最後はSUM関数をポチッと
・・・
に、2,5oo万。。。
会社の規模を考えれば、不思議なことでもないといえばないのですが、大事なのはそこに無駄が無いかどうか。
とりあえず、まとめた項目の中で金額が大きいところから目をつけていくと、色々見えてきました。
使ってないサービスを契約し続けない
これは論外です。無駄にお金を垂れ流し続けているだけです。
情シスから直接的に利用状況が見えないサービスであれば、必ず利用部門等にサービスの利用があるのかを確認するようにしましょう。
そして使用していないのであれば、さっさと解約をする。ただそれだけ、何も難しくないです。
ただし、サービスの契約内容や利用期間によっては違約金が発生するケースもあったりするので、事前にしっかり確認するようにしておきましょう。
月額サービスを定価で契約しない
クラウドサービスやソフトウェアのライセンス費用とかは、ランニングコストとして膨れがちな部分です。
が、ライセンス数が一定以上になるとボリュームディスカウントが効くようになります。
請求書を見ていくと、300を超えるライセンス数を契約しているにも関わらず、定価で請求が発生しているものがちょこちょこと出て来ました。
あとは電話とかネットの回線費用や携帯電話の月額なんかも、回線数、台数が増えてくると相対契約といって、その会社向けの特別な契約を結んで費用を安くしてくれます。
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電話の回線数もそこそこ(無駄に)多いのですが、案の定全部定価でした。
まあ、予想通りといえば予想通りですかね、悪い意味で。
システムの保守費用は一時金の10%、高くても15%程度を目安に考える
もう一つ目に付いたのが、システムの保守費用です。
これは、社内の基幹システムもそうですし、ネットワークの保守も該当します。
請求書を見ていくと、保守費用が初期費用の20とか25%。。。
うーん、足元見られ過ぎというか、ベンダーからしたら本当にいいお客さんですねw利益取り放題。
システムの保守費用は15%程度が相場と言われています。
しかし、コンペをする時に通常であればそこで価格交渉が展開されているはずなので、10%程度まで持っていくことはそう難しくはないはずです。当然ベンダーも受注が欲しいので。
かといって、5%未満とか無茶な数値を要求するのはやめましょうね、ベンダーさんがかわいそうです。
契約更新時は必ず価格交渉、相見積を取る、サービス移行の検討等のアクションを取りましょう
これは情シスに限った話ではありません。
サービスの契約更新が近付いて来たら、通常はベンダーから見積提示があります。価格交渉をするのはこのタイミングしかありせん。
「うちもだいぶライセンス数が増えてきたんで、そろそろボリュームディスカウントがあってもいいんじゃないですかねえ」
なんて感じで軽ーく聞いてみましょう。
これで応じてくれるベンダーもいれば、応じてくれないベンダーもいることでしょう。
応じてくれればそれでよし、応じてくれない場合は、他社での検討をほのめかしましょう。
「他社で見積取ったらどうなるのか気になりますねえ」
なんて言ってみれば、ベンダーは慌てて値引きした見積を持ってくることでしょう。
それでも値引きがしてこない場合は、やる気が無いか、性質上本当に値引きが出来ないサービスなのかのどちらかでしょう。
後者の場合は、他社で見積を取っても同じ定価の金額での見積が出てくるはずなので、定価でしか提供されないサービスであるということが分かるので、それはそれで収穫でしょう。
何れにしても、相見積は必ず取るのが鉄則です。ここを怠っているようではコスト削減なんてものは出来っこありません。
あるいは、別のサービスへの移行を検討してみるのも手です。
移行の手間は掛かりますが、コストメリットが大きくてやりたいことが実現出来るサービス内容であるのならば、やる価値は十分にあるでしょう。
電話がいい例(NTT,KDDI,ソフトバンクのような)ですが、世の中には似たようなサービスがごまんとあります。
例外はあれど、画期的なサービスがリリースされれば、競合するサービスが登場するのが世の常ですからね。
まとめ
上司はいつもいつも「コストがコストが」って言って安かろう悪かろうなものを導入し続けていたけど、そう言う割には肝心なところでランニングコストの見直しを全くしていないということが分かってしまいました。
ベンダーから出てきた見積の内容をきちんと確認せず、そのまま横流しして発注しているだけ。
これを機に請求書内容は共有されるようになり、少しずつライセンス等の管理を振られるようになったので、ちゃんとコスト見直しをしていこうと思います。
多分年間200万円くらいは削れそう、マジで。