目次
概要/あらすじ
実務未経験から情シスに転職。
従業員約300名規模、都内に2拠点、地方に4拠点の会社(非IT業種)で上司と2名体制。
2ヶ月が経過し、会社の情報システムに関わるランニングコストが一切把握出来ていないということが判明したため、独自で動いて割り出すことにした。
まずは手始めに多少知見のある電話回線コストの調査をしてみたのだが、想像を絶する管理状態であった・・・
こんばんは、ばーふぃんです。
前回投稿では、企業における電話回線はキャリア統一した方がいいという内容を書かせていただきました。
〜前回記事〜
さて、今回のお話は、キャリア統一とかそれ以前の、もっと基本的なお話です。
電話に限らず、いらないものは切りましょうという、コスト管理をするうえではいたって当たり前のお話です。
使用用途が分からない電話回線の確認方法
おそらく、同じように電話回線の管理状態が煩雑過ぎて電話回線の使用状況を調べるのもお手上げ!っていう方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな方向けに、参考までに今回私が実行した使用用途不明の電話回線調査方法について、書いていきます。
- まずは請求書をかき集めて電話番号の一覧を作る
- とりあえずググる
- キャリアの営業担当に回線構成を聞いてしまう
- テスト発信やヒアリングをしてしまう
- 警備回線や銀行回線に注意
まずは請求書をかき集めて電話番号の一覧を作る
最初にやったことは、電話に関連する請求書を経理にお願いして全部出してもらいました。
すると、何に使用しているか分からない電話番号の請求書がわんさか出てくるではないか。
上司に聞いても、「うーん、分からないね」
はい、あなたに聞いたのが間違いでした。
現状を知ることは大切です。請求書に書いてある電話番号は全部控えてリスト化をしました。
請求書が色んな会社から来ているので、まとめるの大変でした。前回の投稿で書いた通りで、如何にバラバラになっているかを思い知らされました。
あと、請求書には明細にオプション名が書いてあったりするので、こういう情報も意外と何に使用しているかのヒントになったりします。
とりあえずググる
契約している電話番号を洗い出せたら、請求書の記載されいている電話番号1つ1つをGoogle検索してみました。会社のWebページに公開している電話番号であれば、ここで検索結果として引っかかってくるはずなので、用途をあぶり出すことができるはずです。
ちなみに、私が今回試した結果としては、検索結果に引っかかったのは本社や各拠点の代表番号とFAX番号だけでした。つまり、これ以外にインターネット上で対外的に公開している電話番号はないということ。
もしや、全部いらない番号なのでは・・・?という不安が過ぎる。
キャリアの営業担当に回線構成を聞いてしまう
次にやったことは、各キャリアの営業担当を呼んで、回線構成を教えてもらうということを試みました。
回線構成を知ることで、回線の親子関係(回線構成に関する詳しいお話は別の機会にでもします)が見えるので、親の回線に紐づいている電話回線は残さなければいけないということが分かります。
2017/10/18更新
基本的にこの回線構成というのは、キャリアが情報として持っているので、Excelの一覧表で契約内容と合わせてデータをもらうのがいいでしょう。
さて、調べた結果、案の定代表子番号は多数存在していた。これらの番号は残しでOK。
さて、問題はここから。親の回線が存在せず、独立している回線であるにも関わらず使用用途が分からない。
テスト発信やヒアリングをしてしまう
ラチがあかないので、とりあえず残った用途不明電話番号に対して全部テスト発信してみることに。
すると、電話を出た人は私がいる会社の名前を名乗る。
相手は自社か・・・なので、「お疲れ様です。●●部の○○と申します、実は今、会社の電話回線の利用状況を精査してまして、03-****-****に発信テストをしました、この番号って・・・」みたいな感じで聞いていきました。
入社して2ヶ月そこらでこれやるの、すごく嫌だった・・・w長く勤めててある程度顔割れてればやりやすいんだろうけど。
聞くと、どうやら部署の直通として使われているらしい。名刺なんかに書かれている直通番号ってやつですね。
その数15程度。中には「そんなのも管理出来てないの?相変わらずな部署だね」みたいなことを言われることも。仰っていること、今なら分かります。とりあえず陳謝。
ここまでで8割くらいは洗い出せた。
警備回線や銀行回線に注意
中には、セコムやアルソックのようなセキュリティシステムや、銀行への振込やデータ送信に電話回線を使用されているケースもあります。
セコムやアルソックがある場合は、仕組みに電話回線が使用されているケースがほとんどです。間違ってその回線を解約でもしてしまえば、たちまち機能停止してしまいます(解約した段階で警備会社が通信断を検知して連絡が来るのかとか、その辺は分かりませんが)。
もし会社の宅内にこれらの機器があるのを確認したら、警備会社へ問い合わせてしまいましょう(警備機器に問い合わせ窓口が書いてあるはずです)。
契約名義等の本人確認さえクリア出来れば、教えてくれます。
銀行回線とは、企業から銀行のホストに向けて振込をしたりデータ送信をするのに電話回線を用いる仕組みのことです。
データ通信になるので、あるとすればアナログではなくISDN回線である可能性が高いです。インターネットのFTTH接続が当たり前のこのご時世にどれほど使っている企業があるかは知りませんが・・・
これもまた解約をしてしまうと大問題になるので、注意が必要です。
まずは銀行の経理等にそういうものがあるのかを確認してみて、経理でも把握していなければ経理から銀行に聞いてもらうのがいいかもしれません(私がいる会社ではこの仕組みが存在しなかったので、教えてくれるかどうかは分かりませんが)。
まとめ
こんな流れで電話番号を洗い出していって、どうにも用途が分からない電話番号がやはり残ることに。誰に聞いても分からない。
ということで、上司ではなくさらにその上の人に会議で相談をして、「解約してよし」ということになったので、さっさと解約しちゃいました。これだけで月額3万円くらいのコストカットにはなりました。あー勿体無い。
ある程度企業規模が大きくなってくれば、自ずと電話回線のボリュームが膨らんでくるのは当然のことなので、回線追加や電話番号追加をしたら、回線の構成や電話番号毎の用途というのはきちんと記録していくようにしましょう。
そしていらなくなった回線は、さっさと解約してしまいましょう。しかし、電話番号は一度解約してしまうと当分同じ番号を再度使うことは出来ないので、絶対大丈夫という裏を取ってから解約するようにしましょうね。
電話回線の管理を怠ると、私がいる会社のように後々訳が分からんことになり、無駄なコストを垂れ流すことになります。
まあ電話回線に限らず、当たり前のことですね。